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【君子蘭・クンシラン】

                   ★… 【 君子蘭・クンシラン 】 …★
                   撮影はH20,1月我が家&H19年御苑
ヒガンバナ科の常緑多年草。南アフリカ原産。早春に葉の間から花柄を出し赤橙色の花数個が散形につく。日本では冬は温室で開花。蘭とはいえ蘭の仲間ではなくヒガンバナ科です。
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一般に流通しているクンシランと呼ばれるものは、ミニアータ種(ウケザキクンシラン)から改良された園芸品種ですが、昔は花弁の幅が狭く下向きに咲くノビリス種をさしました。筒状の花を下向きにつける原種君子蘭のノビリスものをクンシラン、車状の花を上向きにつけるものを『受け咲き君子蘭』と呼んでいましたが、今日では一般に後者を『君子蘭』としている。現在「クンシラン」の名で一般に栽培されているものはウケザキクンシラン(別名ハナラン)といい、5~6月、花茎に10~20輪の漏斗形に正開、黄花や赤だいだい色の花を散状につける。我が家の君子蘭です↓
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クンシランの親の系統から主に、高性広葉系(葉も花茎が長く丈夫で一般に鉢物として流通している種類)・ダルマ系(肉厚で幅広の短い葉が重なり合い左右に開く)・斑入り系(葉に白色や淡黄色の斑が縞状に入ります)分けられています。花色が黄花種もあります。
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原種君子蘭 ノビリス ウケザキクンシラン(受け咲き君子蘭)
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我が家の君子蘭は『達磨君子蘭』肉厚で幅広の短い葉が重なり合い左右に開き、孔雀のように羽根を広げたような姿で花茎が短い。霜が降りる寸前まで戸外に置き、クリスマスの頃に室内に取り込みお正月から橙色のきれいな花姿を見せてくれています。葉姿も綺麗です。私どもと一緒にこの家に引っ越して30年はたちますでしょうか?株分けした子供達は友人・ご近所に嫁ぎ可愛がって貰っています。
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元来クンシランの名は花が下垂して咲くものをさすが、1845年にヨーロッパに紹介され、日本へは明治末年に渡来しました。根は太く多肉状、地際にうろこ状の短縮茎があり剣状の長い葉を左右に展開し3~5月、葉間から太い花茎を伸ばし先に6~9弁の花を散形状につける。
花は径4~7センチ花色は橙紅色で筒部は淡黄か白色。開花時以外も葉や草姿が美しく、周年観賞できる。0℃の所に長時間置くと凍害を受け直射日光下では葉焼けをおこすデリケートな植物です。
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ベルギー、ドイツ、オランダなどで品種改良が行われたが、日本でも葉が幅広で短く整然と並んで外側に反転するダルマ系や、美しい斑が入る品種が育成されています。貴品はその株の価格がきわめて高価で取引されるものもあるようです。ちなみにミニ君子蘭(葉丈10㎝)を7年前に購入しましたが、今だにその可愛らしい花を咲かせてくれません。心待ちにしているのですが・・・・。
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君子を辞書で調べると、身分の高い人、徳が高くて品位のそなわった人、品位の高い人と出ている。中国で用いられた理想的人格の称。その起源は明確ではない。のち君子は一般に貴人に対する尊称となってきました。
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ちなみに、花の四君子は『梅・竹・蘭・菊』の異称。姿が高潔で君子の趣があるところから東洋画において絵の品格を君子に見立てた4種の植物を言います。四君子の芸術観は日本にも伝わり、着物や絵画や調度品に盛んに描かれました。
君子蘭の姿は、貴婦人のように見え優雅で気品があり、あたかも君子のようであるところから生まれたのでしょう。立派なお名前を頂いて・・・・。
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by hime-teru | 2008-01-26 00:43 | 【か】行の花 | Trackback | Comments(0)