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【紫陽花】  あじさい

【紫陽花】
ユキノシタ科の落葉低木。株立ちになり若枝は緑色で太い。7月ころ枝先に球状で大形の集散花序に淡青紫色の装飾花からなる花を多数つける。花弁は小さい。雄しべと雌しべは退化して小さく果実ができない。紫陽花は「水の容器」という意味があり原産地は日本。ガクアジサイを母種として奈良時代からあったようです。
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「あじさい」の名は藍色が集まったもの」を意味する集真藍(あづさい)が訛ったものと言われます。
紫陽花と書かれるようになったのは平安時代の学者、源順が中国唐の詩人白楽天の詩の中にあった紫陽花をあじさいだと紹介したことによるといわれています。実は全くの別物で誤って広まったと言われている。
 ★ 【万葉集】
『言問わぬ木すら味狭藍諸弟らが 練の村戸にあざむかえけり』 … (大伴 家持)
奈良時代から人々に愛されていた紫陽花ですが「万葉集」に紫陽花を詠んだ歌が2首ありますが平安文学に名は出てきません。
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紫陽花の別名オタクサといいます。有名なシーボルトが深く関わっています。日本の紫陽花に魅せられヨーロッパに始めて紹介したのがシーボルトでした。シーボルトは紫陽花の学名をつけるにあたって夫人となった長崎丸山の遊女で「お滝さん」と呼ばれた楠本滝にちなんでつけたと言われております。

また、花色が青から赤紫に変化するところから「七変化」の名もある。
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日本では色が変わることが心の変節と結び付けられ道徳的でないとみられて近世までは注目されない花であった。逆に西洋では色変わりが珍しがられて改良が進んでいったようです。一度外国に観賞用として輸出されたものが改良されセイヨウアジサイ、ハイドランジアなどと呼ばれて逆輸入されるようになりました。白、桃、紅、赤、青などの花色や大きさに変化があり矮生で花が咲く品種も多く、逆輸入された花は鉢植えや公園等広く植えられるようになり各地に「紫陽花の名所」たくさん見られるようになりました。
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一般に花と言われている部分は装飾花で本来の花は中心部で写真のような小さくて目立たない。花びらに見えるものは萼である。
◇ 【本来の花】
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セイヨウアジサイではすべてが装飾花に変化している。
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アジサイの花色は土壌の酸性度によって変わり酸性土壌では青みが強くアルカリ性土壌では紅色が強くなる。これにはアルミニウムが深く関係しており土壌に含まれる肥料要素の差異も影響があるといわれている。
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日本に自生するエゾアジサイの他のアマチャ、ガクアジサイ、ヤマアジサイ、同属にのタマアジサイ、コアジサイ、ノリウツギ、ツルアジサイは次の機会にと思います。
Commented by tubomim at 2006-06-25 15:54
お花の写真館ですね、アジサイについていろいろ勉強になりました。ありがとう
Commented by hime-teru at 2006-06-26 00:58
tubomim様、ご訪問ありがとうございます。仰るように私の拙い写真館(書庫)でございます。あなた様の紫陽花も拝見させて頂きました。その他のカテゴリーは後ほどゆっくり拝見させて頂きたいと存じます。
先ずはお礼まで。
by hime-teru | 2006-06-23 22:52 | 【あ】行の花 | Trackback | Comments(2)