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【レシュノルティア】 初恋草 (はつこいそう)

オーストラリア原産。低木性花木から育成した園芸品種。花の径は1,5~2センチ。白、赤、ピンク、オレンジ、黄、そしてスカイブルーやコバルトブルーと色が豊富で小さな蝶のような花の姿です。日本には1970年代にすでに原種が導入されていたようですが、1990年代に品種改良と栽培法を確立して「初恋草」という名前で売り出されるようになりましたそうです。
‥「初恋草」‥ちょっと甘くて切ない愛称ですね。優しくて弱そうなイメージですが、砂地に自生している植物で寒さや乾燥には非常に強い植物です。高温多湿、蒸し暑さにとても弱いデリケートな花のようです。日当たりを好みます。

【one‐s first love】人は誰でも切ない恋の経験がおありでしょう。
”初恋”かなわぬ恋の仄かな夢、思いを馳せた日々、なんと嫋(たお)やかな響きを持ち合わせた言葉でしょう。沢山の品種がありますが、私の淡い初恋の思いを馳せながら好きな「ブルー」青い花色にかさねて初恋草のレシュノルティアをアップしてみました。
         撮影は清水公園の温室です。H18,1,16
【レシュノルティア】 初恋草 (はつこいそう)_e0039703_2228584.jpg

冬期、窓辺等で次々と楽しめる花です。新品種にエクレールミカ、スイートミサ、スリングミスト、ニューヨークミストブルースマリー、マリブオレンジ、ミチコティアラ、ミチコフリーズ、ミチコリベールメルさくら、メルフラッシュ、アイボリーエースと沢山の種類ですが、名前は改良されたお方の淡い初恋の人のお名前が付けられているのかも知れませんね。

                ★…私の愛読書…★
【初恋】…島崎藤村
まだあげ染めし前髪の 林檎のもとに見えしとき 前にさしたる花櫛の
花ある君と思いけり やさしく白き手をのべて 林檎をわれにあたえしは
薄くれないの秋の実に 人恋い初めしはじめなり

我が心なきため息の その髪の毛にかかるとき 楽しき恋の杯を
君が情けに酌みしかな 林檎畑の樹の下に おのずからなる細道は
誰が踏みそめしかたみぞと 問いたもうこそ恋しけれ
            ☆……………………………☆
【初恋】ロシアの作家ツルゲーネフの短編小説。
「初恋」を読まれたことがありますでしょうか?今では抒情性が漂い恋愛小説の古典です。
16歳の少年が大学の受験準備をしながら両親と暮らしている。貧しいが若くて美しい令嬢のいる公爵一家が隣へ越してきて少年一家と知り合いになる。少年は令嬢ジナイーダを恋するが、ある時ジナイーダが自分の父の愛人であることを知り初恋はあえなく潰える(くずれる)
異性へのほのかなあこがれに目覚めていく少年の純真な気持。その心の展開が美しくリアルに書かれている。少年は妻子ある中年男を選んだジナイーダを通して恋と言うものの摩訶不思議を思い知らされる物語です。
by hime-teru | 2006-01-18 22:40 | 【は】行の花 | Trackback | Comments(0)