ブログトップ | ログイン

疼木南天

                             ★…【疼木南天】…★
                              紅葉は2015年撮影                    
【疼木南天】トウナンテン
メギ科の常緑低木で『トウナンテン〉ともいう。中国,台湾の原産で観賞用として庭園に植えられる。幹は直立し高さは1mぐらいになる。革質で厚い羽状葉をつけ小葉の縁にはヒイラギの葉のような大きな歯牙があり先はとげになる。春または秋に黄色の花の総状花序をやや下向きにつける。高さ1~2メートル。樹皮はコルク質で粗く材は黄色である。
疼木南天_e0039703_18171345.jpg

疼木南天_e0039703_18174628.jpg

奇数羽状複葉は卵形または楕円形で先はとがり縁先が刺状の粗い鋸歯があり、革質で表面は光沢がある。
疼木南天_e0039703_18181648.jpg

萼片は九枚、花弁は六枚で先は2裂し、基部に2個の腺点がある。雄しべは6本、葯(やく)は弁が開いて花粉を出す。雌しべは1本。果実は楕円状球形の液果で7月ころ紫黒色に熟す。
疼木南天_e0039703_18185016.jpg

中国大陸中南部、台湾原産。日本へは1681~88年ころに渡来した。耐寒性はやや弱いが関東地方でも年を越す。庭に植えたり活け花に使われる。秋にはこのように紅葉する。
疼木南天_e0039703_18192725.jpg

疼木南天_e0039703_1820165.jpg

名は、ナンテンの仲間で葉がヒイラギに似ることによる。耐寒性があり、生育がよい。
疼木南天_e0039703_18203022.jpg

『ヒイラギ(柊)』
材は緻密で堅いため、印材、そろばん玉、櫛、将棋駒などの材料にされる。
ヒイラギの名は、葉に鋭い刺があり、触れるとずきずきするから疼(ひいら)ぐ木の意味である。
『柊』は日本でつくった和字で初冬に花を開く木の意味である。
節分に、イワシの頭をつけたヒイラギの枝葉を戸口、門口に挿して邪鬼を防ぐ風習がある。ヒイラギを厄除(やくよ)けに使う風習は平安時代からあり、紀貫之の『土佐日記』に元日に『今日は都のみぞ思ひやらるる、小家の門の端出(しりしめ)之縄(なわ)、なよしの頭、ひひらぎ等(など)いかにぞと言ひあへなよ』と書いた。その後、この風習は2月の節分に移る。ヒイラギを節分に飾るのは、鬼の目を突き退散させるためとされるが、鋸歯のないトベラの葉も同様に使われ、平安時代に正月の習俗であったこととあわせると、中国の爆竹と同じく、葉を火にくべてはぜる音で鬼払いしたのが原型と考えられる。
by hime-teru | 2016-02-06 18:20 | 【は】行の花 | Trackback | Comments(0)