2012年 04月 23日
【 桃の花 】 (3) 桃の花にズームイン
桃の花 】 (3) 桃の花にズームイン …★
2012.04.10 古河総合公園にて
【桃の花】花柄がない梅は枝にそうように花がつき、花柄が短い桃は1節に2個の花が付き、 花柄が長い桜は房状に枝からこぼれるように花がつきます。3種の花はつき方と花びらで見分けることが出来ます。梅は丸く、桃は尖っている、桜はイラストに見られるように先が割れています。
【実桃の花】
その名の通り桃色(ピンク色)で桜や梅に似ていますが、花桃の花はそれよりも大きくて八重桜に似たものが多く、色は、桃色の他に白・赤などがあります。また、立性と枝垂れ性に分けられます。公園では、唯一、実がなる桃の花です。『天津』明治時代の桃林では沢山栽培されていたそうです。
【花桃】
バラ科のモモの中で観賞用のモモを、『ハナモモ』といい、庭樹のほか盆栽、切花などにされます。、種々の品種があり、花が八重で白色のヤエシロモモ、半八重で濃赤色のベニモモ、八重で濃紅色のヤエベニモモ、半八重で桃色のハンヤエモモ、八重で桃色のヤエモモ、花弁が細く切れた八重で紅色のキクモモ、白色と紅色の花が混生するゲンペイモモ、また、花は白色で枝は垂れ下がるシロシダレモモ、八重の紅色で枝が垂れ下がるサガミシダレ、枝が上向くホウキモモ、そのほか、幼木で開花するイッサイモモ、雌しべが数本あるザロンモモなどがあるようです。
『矢口桃』 園内の8割はこの花です。
『黒川矢口(クロカワヤグチ)』 少々色の濃い花。
『寒白』純白の八重咲き
『寒緋桃』
『寿星桃』樹高が低く節々に花をつける
『雲竜』 一重咲き
紅白の花をつける『源平桃』、花びらが細長い形状の『菊桃』はこれから開花の様子でした。
この記事の下記にアップ済みの『源平桃』『菊桃』写真をクリックしてご覧下さい。
【参考までに】
古くから邪気を払う霊的なものとして、『古事記』上の、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)が黄泉(よみ)の国から逃げ帰ったときに、桃の実で難を免れた話などが、よく知られる。現在の節分にあたる【追儺(ついな)の行事】にも、桃の弓や葦の矢を鬼を追い払うのに用いる。
『万葉集』 巻19では、花の美しさも鑑賞された。
「春の苑紅(そのくれなゐ)にほふ桃の花下照(で)る道に出(い)で立つ娘子(をとめ)」 ・・・(大伴家持)
平安時代以後には、3月の節句に用いられ、桃酒として花びらを浮かべて飲むなどしたが、和歌では四季の歌の景物としてはあまり意識されず、それほど詠まれてはいないのです。桃の用例はすべて『万葉集』の歌ばかりである。
3000年に一度実がなるという『西王母(せいおうぼ)』の故事が流布し、『蜻蛉日記』に
「三千年(みちとせ)を見つべきみには年ごとにすくにもあらぬ花と知らせむ」・・・(藤原兼家)
『紫式部集』には、「ももといふ名もあるものを時の間に散る桜には思ひおとさじ」と、はかない桜の花よりも生命の長い桃の花に肩入れする歌がある。ですが、『源氏物語』には桃の花は出てこないのです。
『枕草子』には「三月三日は、……桃の花の今咲きはじむる」と春から夏にかけての季節や行事の推移を記した段にみえるが、「木の花は」の段にはない。
『和漢朗詠集』『新撰朗詠集』には、「三月三日」に「桃」が付されている。このように詩歌の世界で、桃はあまり歌われなかったようです。
季題は、「桃の花」が春、「桃」が夏。
「わが衣(きぬ)に伏見の桃の雫(しづく)せよ」 ・・・芭蕉
撮影済みの『源平桃』 『菊桃』もご覧下さいませ。
【源平桃】
【菊桃】
★…【 2012.04.10 古河総合公園にて
【桃の花】花柄がない梅は枝にそうように花がつき、花柄が短い桃は1節に2個の花が付き、 花柄が長い桜は房状に枝からこぼれるように花がつきます。3種の花はつき方と花びらで見分けることが出来ます。梅は丸く、桃は尖っている、桜はイラストに見られるように先が割れています。
【実桃の花】
その名の通り桃色(ピンク色)で桜や梅に似ていますが、花桃の花はそれよりも大きくて八重桜に似たものが多く、色は、桃色の他に白・赤などがあります。また、立性と枝垂れ性に分けられます。公園では、唯一、実がなる桃の花です。『天津』明治時代の桃林では沢山栽培されていたそうです。
【花桃】
バラ科のモモの中で観賞用のモモを、『ハナモモ』といい、庭樹のほか盆栽、切花などにされます。、種々の品種があり、花が八重で白色のヤエシロモモ、半八重で濃赤色のベニモモ、八重で濃紅色のヤエベニモモ、半八重で桃色のハンヤエモモ、八重で桃色のヤエモモ、花弁が細く切れた八重で紅色のキクモモ、白色と紅色の花が混生するゲンペイモモ、また、花は白色で枝は垂れ下がるシロシダレモモ、八重の紅色で枝が垂れ下がるサガミシダレ、枝が上向くホウキモモ、そのほか、幼木で開花するイッサイモモ、雌しべが数本あるザロンモモなどがあるようです。
『矢口桃』 園内の8割はこの花です。
『黒川矢口(クロカワヤグチ)』 少々色の濃い花。
『寒白』純白の八重咲き
『寒緋桃』
『寿星桃』樹高が低く節々に花をつける
『雲竜』 一重咲き
紅白の花をつける『源平桃』、花びらが細長い形状の『菊桃』はこれから開花の様子でした。
この記事の下記にアップ済みの『源平桃』『菊桃』写真をクリックしてご覧下さい。
【参考までに】
古くから邪気を払う霊的なものとして、『古事記』上の、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)が黄泉(よみ)の国から逃げ帰ったときに、桃の実で難を免れた話などが、よく知られる。現在の節分にあたる【追儺(ついな)の行事】にも、桃の弓や葦の矢を鬼を追い払うのに用いる。
『万葉集』 巻19では、花の美しさも鑑賞された。
「春の苑紅(そのくれなゐ)にほふ桃の花下照(で)る道に出(い)で立つ娘子(をとめ)」 ・・・(大伴家持)
平安時代以後には、3月の節句に用いられ、桃酒として花びらを浮かべて飲むなどしたが、和歌では四季の歌の景物としてはあまり意識されず、それほど詠まれてはいないのです。桃の用例はすべて『万葉集』の歌ばかりである。
3000年に一度実がなるという『西王母(せいおうぼ)』の故事が流布し、『蜻蛉日記』に
「三千年(みちとせ)を見つべきみには年ごとにすくにもあらぬ花と知らせむ」・・・(藤原兼家)
『紫式部集』には、「ももといふ名もあるものを時の間に散る桜には思ひおとさじ」と、はかない桜の花よりも生命の長い桃の花に肩入れする歌がある。ですが、『源氏物語』には桃の花は出てこないのです。
『枕草子』には「三月三日は、……桃の花の今咲きはじむる」と春から夏にかけての季節や行事の推移を記した段にみえるが、「木の花は」の段にはない。
『和漢朗詠集』『新撰朗詠集』には、「三月三日」に「桃」が付されている。このように詩歌の世界で、桃はあまり歌われなかったようです。
季題は、「桃の花」が春、「桃」が夏。
「わが衣(きぬ)に伏見の桃の雫(しづく)せよ」 ・・・芭蕉
撮影済みの『源平桃』 『菊桃』もご覧下さいませ。
【源平桃】
【菊桃】
by hime-teru
| 2012-04-23 19:57
| 【ま】行の花
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